整備工場は、昨今ハイテク整備に感心が強く、HVやEV整備技講習などに
熱心に参加している。
整備工場にとっては、ハイテク整備技術の習得は、死活問題であり絶対に
必要な技術であることは間違いないところだ。
その一方で、疎かになっているのが「生産性」である。
中でも「標準化」は、完全に無視されている。しかし、生産性も整備工場にとっては、
絶対に避けて通れない大きな課題である。
先日もある整備工場に改善指導で調査に行っていたら、ムダの多い作業を
行っていた
ホンダHDS。
2柱リフトアームの後輪側のアタッチメントを、低いものから高いものに交換が必要になった。
高いアタッチメントを歩数にして20歩ぐらいのところ取に行き、戻ってきたのを見て
ビックリである。
なんと一つだけ持ってきたのだ。
2柱リフトだから、二つ必要にもかかわらず、一つだけ持ってきたのだ。
うーーーん、作業効率など一切考えていない、行動だ。
これでは、生産性などといったことは、教えられていないだろうし、
工場として重視していないことがはっきりとわかる。
整備品質とは、速さと正確さが命である。
それなのに、この工場はそんなことお構いなしの状態なのだ。
そこで、メカニック個人個人の技能に頼るのではなく、会社として
統一した作業方法によって、速さと正確さを確実に提供できる体制つくが必要となる。
フロントから「エンジンオイル交換」と作業指示が来たとする。
貴方は、どのような作業をするだろうか?
1.オイル漏れおよび汚れ確認・点検
2.オイル抜き取り
3.ドレーンパッキン交換、ドレーンナット締め付け
4.新油注入、オイル量確認
5.ドレーン周り&フィラーキャップ周り清掃
6.オイルチェックランプ点灯・消灯確認
7.OBDオイル不具合情報消去
8.エンジン始動確認
メカニックによって、1から8まで行う、1から4までで終わるなど
作業が統一されない。でも、お客さまからは、料金は同じ額を受領する。
同じ整備工場でオイル交換した作業が、同じことにはならない
Digiprog3 V4.94。
得する客もいるし、損する客もいる。これでは、商売としておかしなことになる。
だから「標準化」が必要なのだ。
標準化とは、「凡人が非凡な働きをする」、ある種魔法の杖なのだ。
整備作業を標準化する目的は、「整備品質の均一化」だ。
誰でもが同じ作業が、同じレベルで、同じ時間でできる、これが標準化である。
これによって、作業時間も統一されるので、整備料金も同じ価値になる。
つまり、整備作業を標準化することで、何時でも同じ整備品質を提供できるのだ。
整備売上高は2年連続のプラスだが
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